しばらく更新しておりませんでしたが、昨年に比べ寒かった東京もようやく春らしくなり、加えて今年は花粉も少なく、窓を開け放してもくしゃみも鼻水もでないのはよろこばしい限りです。
今日は人生の不思議などとタイトルをつけてみました。
図書館の自伝的エッセイの棚の本にこういうタイトルをみるように思いますが、最近、人生の不思議というか、「人生では何が起きるかわからない」という感慨を見たのは「アバター」という映画でした。
ご覧になった方も多数いらっしゃることと思いますが、物語中で戦いが起こり、近代的な兵器によって牧歌的自然的生活をいとなんでいたエイリアンの村を破壊しようとする地球人の軍隊を相手に、エイリアンの姿をした地球人の海兵隊員を愛したがために仲間とともに槍を手に戦うことになったエイリアンのお姫様が、圧倒的火力によって親族が死に森も村もめちゃくちゃになる様子を目にしている、その表情がまさに「人生では何がおきるかわからない」と語っているように思いました。
映像技術以外はとくに何の新しいこともない映画でしたが、あの「人生では何がおきるかわからない」という教訓は娯楽映画全体に通じる教訓であると思われるので、それを体感できたのはなかなかよかったです。
ところで、先日も予告したように、トルタは現在、5月23日の文学フリマにあわせ『ワンハンドレッドメートルトルタ』を作成中です。作成というよりも、原稿を書いているところです。
この本は、先日も少し予告しましたが、100メートルの長さに4.5ポイントの文字で、2万行の戯曲と、2万行の詩と、2万行のエッセイが掲載されることになっています。2万行の戯曲は関口文子が、2万行の詩は山田亮太、それに詩作くん(佐次田哲制作の自動詩作プログラム)がそれぞれ執筆し、エッセイは河野が書きます。
おかげで、前からまちかねていた「第9地区」という映画が昨日から封切られているにもかかわらず、家から出ずに文章を書かなければならず、いったいどうしてまたこんな人生になってしまったのだろう、とつくづく思うとき、アバターのお姫様の表情を思い出し胸が痛むのでした。アバターのお姫様にくらべたら私の人生などまったくたいしたことはありません。
さて、『ワンハンドレッドメートルトルタ』ですが、5月23日文学フリマで1cmあたり5円で計り売り販売します。
「トルタポチ(仮称)」という専用架台(木製、巻き取りハンドル・キャスター付き、自立および移動可能)とともに登場する予定です。
本はいずれ電子化した「コンテンツ」と「物」としての書籍の2極へ分かれ、ほとんどは前者となるに違いないでしょうし、トルタも近いうち電子化コンテンツの販売を開始するでしょう。
が、『ワンハンドレッドメートルトルタ』は電子化コンテンツの究極の対極としての「物」である本となります。任意の量を計り売りできるのは『ワンハンドレッドメートルトルタ』が紙という物質でできているからに他なりません。
なお無事完成した暁には、世界に前例があるかを調べ、ギネスに申請しようかと思っております。
ちなみに『ワンハンドレッドメートルトルタ』専用架台つきオールインワンの販売価格は
消費税込98000円となりました。※送料別
(トルタンの方へはここから2割引きとさせていただきます)
専用架台サイズは高さ80センチ、幅26センチ、奥行き17センチ、キャスターと巻き取りハンドルがつく仕様で制作中です。
なお全長100メートルを伸ばすのは、人のいる場所も含め101メートルほどの長い廊下が必要となってきますが、少しずつハンドルを回して読む分には、2畳程度の空間があれば大丈夫かと存じます。
(KONO)
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